キミは死中に活路を見出すべく覚悟を決め、彼女への愛撫に意識を集中する。
「んぁっ、あぁぁぁん…」
膣に挿入した指をさらに一本増やし、ゆっくりと出し入れしながら、もう片方の手を彼女の耳から首筋、乳房へと、愛撫する箇所を常に変化させた。
「んっ、ふあっ……んくぅっ!」
彼女は感じやすい体質なのか、反応は悪くない。特に腹部側の膣内壁に指が触れた瞬間、一層激しく腰が揺れ、顎が仰けぞった。
勝機! キミはその部位に指を掠らせるように、往復運動を極限まで加速する!!
「あっ、はぁっ……あぁぁっ!!!!!」
彼女は甲高い叫び声を上げ、身体を弓なりに捩じらせた。そして、腰がガクガクと震えたかと思うと、膣口付近から透明な液体が間欠泉のごとく迸る。
ぷっしゃぁぁぁぁ……
数回続いた噴出が治まると、彼女はベッドに崩れ落ちるように横たわった。身体は弛緩し、荒かった息もやがて安らかで規則正しいものに変わっていく。
逃げ出すのであれば、今だ!
キミは彼女に気付かれないよう、そろりそろりと荷物をまとめ、部屋から逃げ出そうと試みた…。
“!”
しかし、キミは何かに脚を取られ、床にうつ伏せに倒れ込む。
振り返ってキミが見たものは、ノックアウトしたはずの美しい娼婦がベットから身体を起こし、立ち上がる姿だった。彼女の背後からは、紫色の蛇のようなものが伸び、それがキミの足首に絡みついていたのだ!
「挨拶も無しに、帰ろうなんてつれないのね。
別に取って喰おうってわけじゃないのに…」
キミの足首に絡みついたものは、彼女の尻尾だった。
今や彼女の瞳は爛々と輝き、浮き上った翠色の髪は波間に漂う海藻のようにゆらゆらと揺れ、その髪を割って象牙色の角が二本突き出している。
「そりゃ、まぁ、最初は取って喰うつもりで声を掛けたんだけど…
でも、久しぶりに私を満足させてくれた人の生命まで
構わず喰っちまうほど、分別が無いってわけじゃないのよ。」
彼女の姿は人間とはかけ離れた異形なものだったが、それぞれのパーツが完璧なアンサンブルを成していた。野生の獣にも似たその美しさにキミは心打たれ、彼女がゆっくりと近付いてくるのを、ただぼうっと見とれている。
「私にもプライドがあるっていうか…
このまま帰したんじゃ、何か負けたっていう感じもするし
だからあなたにも、お漏らしさせて、あ・げ・る♥」
彼女のしなやかな脚がキミの股間に伸び、軽く勃起したペニスを捉え、ズボン越しに扱き始める!
それは繊細とは程遠い、乱暴なテクニックだったが、美しい女性に股間を踏みつけられているというその状況自体が、キミに不思議な快感を与えていた。プライドが蹂躙される屈辱感が裏返った、女性に服従し全てを委ねるような心地よさである。
「あっ、あふぅぅぅぅぅぅ……」
気付いた時にはもう遅く、引き返せない射精衝動の波に呑まれていた。
どくっ、どくどくどくどくどくどく……
彼女の宣言どおり、キミは下着の中でお漏らしをさせられてしまったのだ。屈辱で頭が真っ白になっているキミを尻目に、彼女はよく動く脚の指で、器用にズボンと下着をずらし、精液でべとべとになったペニスを露わにした。
「うぅ〜ん、美味しそう。
でも、今日は我慢、我慢。
あなたに新しい世界を見せてあげるって決めたんだから…」
ご馳走を目の前にした肉食獣のような表情で舌舐めずりをした後、彼女は自分自身に言い聞かせるようにそう言い放つと表情を引き締め、素足の裏でペニスを踏みつけ小刻みに揺らし始めた。
その振動は性的快感とは少し違ったもので、身悶えするようなくすぐったさが股間を捉え、キミの全神経を震わせる。
ぶるぶるぶるぶぶるぶるるぶるぶぶぶるぶる…
「あっ、あひゃひゃひゃひゃぁぁぁぁぁぁぁ……」
その刺激から逃れようするキミの動きを予測していたかのように、彼女の髪がしゅるしゅると伸び、手と足首に絡み付く。その力は非常に強靭で、キミには拘束を解くことが出来ない。
「やゃ、やぁっ、止めて! とめてとめてとめてとめてぇぇぇぇぇ!!!!!!!!!」
射精後に敏感になったペニスに、息つく暇も無く襲いかかる振動責め!
延々と容赦なく続く責め苦に、キミは逃れることも出来ない。
身体中の筋肉が強張り、心臓が激しく脈打ち、全身からは油汗が噴き出した。
口から訳の判らない悲鳴が上げながら、キミの尿道を熱いものが駆け抜け、透明な液体がペニスの先端から激しく迸る。
ぷっしゃぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!!!!!
「はぁい、出たぁ。
恥ずかしい液、撒き散らしちゃったねぇ
これ、トラウマになっちゃうかもよ、クスクスクスクスクス」
その液体が脚を濡らしても、彼女はその振動責めを止めようともしなかった。
彼女の無邪気な笑い声を聞きながら、キミの意識はしだいに遠くなっていく……。
次にキミが目覚めたのは、宿屋のベットの上だった。
昨日のことが夢で無い証拠に、全身の筋肉は痛み、酷いだるさに起き上がる気にもなれない。幸い身体には毛布がかかっているので、このまま休んでいても風邪を引くことは無いだろう。あれほど危険な魔物に遭遇して、よく命が助かったものだなと我ながら感心しつつ、今日はゆっくりと休むことにして、キミは再び目を閉じた。
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